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花(はな、華とも書く。花卉-かき=漢字制限のため、「花き」と書かれることが多い)とは植物が成長してつけるもので、多くはきれいな花びらに飾られる。花が枯れると果実ができて、種子ができる。多くのものが観賞用に用いられる。生物学的には種子植物の生殖器官である。なお、植物の花を生花(せいか)、紙や布・金属などで作られた花を造花(ぞうか)という。
一般の認識での花とは、花びらが大きく発達し、そこに葉とは異なるさまざまな色を見せる。このような目立つ姿であるわけは、花が鳥や昆虫など、移動能力の大きい動物の目を引くためであると考えられる。その目的は花粉媒介をしてもらうことである。それらの動物にとっては、花は花粉や蜜などの餌を手に入れる場であるが、これも、花粉媒介の成功に対する報酬として植物が提出しているものと見なせる。香りがあるのも、同様な理由である。人間にとってそれが魅力的であるのは、われわれヒトも同じく地上の生物の1つであるため、視覚や判断に鳥などと共通する点があるためであろう。
また、花そのものではなく、花の周囲の構造が目を引く姿になる例もある。ミズバショウなどのサトイモ科では苞が大きく発達して地味な花穂を飾る(仏炎苞)。同様に苞が派手になる例はブーゲンビリアやポインセチアが有名である。マタタビでは、花の咲く枝の葉の一部が白くなるが、これも外から見たときに目立つ効果があるものと考えられる。
なお、花粉媒介にそのような動物を必要としない風媒花などでは、花は緑色であったり、花弁を発達させていなかったりと、目立たない姿の場合が多く、一般の目には花が咲いていないと見なされる場合もある。必要ないものは発達させない方がエネルギーの損失がなくて良いから、理にかなっている。
日本では奈良時代から平安初期まではウメの花を、平安時代初期以降はサクラの花を指し、花見といえば一般的にはこれらの花を観賞することである。雪の花、花火など、形状が似ているものを花と称する場合もある。
花とは、まさに美や生命力の象徴である。特にその場合には「華」と書くことも多い。「華やか」「社交界の花」「華がある」など、「花」の語を使った表現は多い。
日本では少し違った意味合いを付けられることもあり、もののあはれなどといった無常観や四季の変化の元でその儚さが愛でられてきた。それは散華など死へも近似するが生命力と矛盾するわけでもない。短い命であるからこそ、つかの間の栄華・華やかさが美しく感じられるのである。これは平家の栄華とその後の没落を描いた『平家物語』などにも見てとることができる。梅からすぐに散る桜へと花の代名詞が変わったことは、美意識の変化を物語っているともいえよう。
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